診療参加型臨床実習を行うにあたってのお願い
診療参加型臨床実習とその必要性
診療参加型臨床実習とは、臨床実習生(5年生)が患者さんの診療にあたる診療チームの一員として、教員の下で患者さんのこれまでの経過を伺い、基本的な診察を行った後に、原因となる病気を考え、更にはそれを確認するための検査を選び、最終的に治療方針を決め、治療を行うという、歯科医療の実際を学んでいくものです。この実習を通して、歯科医師としての態度、技能を学んでいきます。また、この実習で得られたことが歯科医師国家試験後の歯科医師臨床研修へと受け継がれ、質の高い歯科医療が提供されることに繋がります。 以上のことから、臨床実習は我が国での「良き臨床歯科医」を養成するために必要不可欠となっていますので、ご理解とご協力をお願い申し上げます。
臨床実習生としての能力
臨床実習生が臨床実習を行うに足りる能力(知識、技能、態度)が有るか無いかということは、実習が開始される前に知識・実技試験を含む全国統一の共用試験(CBT、OSCE)および学内独自の試験を用いて総合的に判定されます。担当する臨床実習生は、公益社団法人医療系大学間共用試験実施評価機構が実施した共用試験の結果に基づき、本学の厳しい基準に合格し、その後、歯科大学大学長・歯学部長会議およびStudent Dentist 認定運営協議会が認定した学生が行っています。
臨床実習の種類と臨床実習生が行う歯科医行為
臨床実習には、歯科医師の診療の見学・介助を行うもの(見学型臨床実習)と臨床実習生が歯科医師の指導の下で歯科診療を行うもの(診療参加型臨床実習)があります。 診療参加型臨床実習では臨床実習生が治療を行いますが、歯科医行為には難易度によって区分がされており、難しい内容を含む治療については見学型臨床実習に留めます。
医療安全および個人情報保護と医療事故等への補償
臨床実習生が行う歯科医行為は危険の少ないものに限定するなど、医療安全および個人情報保護について十分な対策を行っております。しかし、患者さんの健康ないしプライバシーを損なうような事象が発生した場合には、歯学部長および病院長の責任で適切に対応致します。
担当以外の臨床実習生が見学すること、および担当の臨床実習生が代わることがあること
歯科医師や臨床実習生の診療を、担当以外の臨床実習生が一緒に見学させていただくことがあります。また、実習期間中に担当の臨床実習生が他の臨床実習生に交代することがあります。
拒否できる権利と同意を撤回できる権利について
臨床実習への協力は任意であり、拒否することができます。また、実習への協力に同意した後でも、その同意を撤回することができます。同意を撤回する際には担当医にお申し出ください。臨床実習への協力を拒否することや撤回することによって、その後の診療等を含め、不利益を被ることは一切ありません。
日本歯科大学附属病院
病院長 内川喜盛